マツモトキヨシHD-2020年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)
2020.05.13
株式会社マツモトキヨシホールディングスの当連結会計年度の業績は、売上高5,905億93百万円(前期比2.5%増)、営業利益375億63百万円(同4.3%増)、経常利益399億85百万円(同2.6%増)、親会社株主に帰属する当期純利益261億76百万円(同4.6%増)となり、売上及び各利益とも、過去最高となった。
同社グループは、前期まで取組んだ中期的な戦略テーマに関しては一定の成果を上げたことから、ローリングした戦略テーマとして「専門性×独自性による美と健康の地域貢献」「既存の枠にとらわれない新しいビジネスの創造」「企業価値を高めるグループ経営の高度化」の3つを新たに設定し取組むとともに、ヘルス&ビューティー分野で圧倒的なプレゼンスを獲得し、国内ドラッグストアの競争に勝ち残ることを目的に、株式会社ココカラファインと経営統合に向けた基本合意書及び経営統合に向けた資本業務提携契約を締結するなど、将来のグループシェア拡大に向けた取組みも積極的に推進した。
具体的には、厚生労働省が進める「健康サポート薬局」の認可を受けた34店舗(前期末比10店舗増)において地域医療連携を推進するとともに、一部エリアに限定していた調剤サポートプログラムの契約を全国に拡大し、エリアシェア拡大に向けた主要都市での至近距離出店、インバウンド需要獲得のための新たな立地への展開及び既存店における免税対応店舗の拡大(新店を含め1,095店舗(前期末比166店舗増))を図り、これら店舗から得られた各種データを活用することで立地・環境に合わせた最適な品揃えを実行した。
小売事業については、第4四半期は比較的温暖な天候となったことで冬物シーズン商品は厳しい状況で推移し、本年1月末以降、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響により、マスクや除菌関連、日用品や食料品など、郊外型店舗を中心に特需が発生したが、一方で、マスクの着用、感染症拡大を防止するための外出自粛等により、化粧品関連商品の需要が大きく低迷した。また、WHOによるパンデミック宣言により、出入国制限が強化されたことで、インバウンド売上も大きく減少した。
調剤事業については、引き続き既存店への調剤併設を含め、高い収益性の見込める物件を優先的に開局するとともに、技術料の獲得、健康サポート薬局として地域医療連携を深めるなどの各種施策により、処方箋応需枚数が増加したことで順調に伸長した。このような環境の中、新規出店に加え、改装による既存店の活性化、プライベートブランド商品の構成比拡大、効率的かつ効果的な販促策の実行、KPI管理による経営の効率化等に努めたことで、小売事業の業績は順調に拡大した。
店舗展開については、既存店舗の活性化を目的として、“進化し続けるマツキヨの都市型店舗”として「池袋Part2店」のリニューアルを始め48店舗の改装を実施するとともに、契約期間満了と不採算を理由に32店舗の閉鎖など収益構造の改革も着実に進めている。その結果、当期末におけるグループ店舗数は1,717店舗としている。