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クラフト-事業再生ADRを申請

2022.03.23

クラフト株式会社(東京都千代田区)が、グループ8社とともに2022年2月28日に事業再生実務家協会に事業再生ADR(裁判外紛争解決手続)を申請したことが、2022年3月23日に明らかになった。東京商工リサーチなどによると、クラフトは金融機関に債権カットは求めず、返済額や期間の変更を求める方針という。クラフトは事実関係を明らかにしていない。

事業再生ADRは、経済産業大臣の認定を受けた公正・中立な第三者が関与することにより、過大な債務を負った事業者が法的整理(いわゆる「倒産」)手続きによらず、債権者の協力を得ながら事業再生を図る取り組みを円滑化する制度で、対象となる債権者は金融債権者に限定される。債権者と債務者の調整役を担う事業再生実務家協会によると、債務を猶予・減免することで、経営困難な状況にある企業を早期再建する。メリットとしては、法的手続きとは異なり、上場を維持したり、手続きを非公表にできたりすることなどがある。

クラフトは、さくら薬局グループの中核企業で、2020年3月期には売上高約1937億円に達し、「さくら薬局」の店舗数は、全国1002店舗(直営618店舗)の規模を誇るが、東京商工リサーチなどによると、M&A資金などの資金需要に対応するため50桁超の金融機関から約500億円を調達し、借入の返済負担が重荷となっていた。また、「新型コロナウイルス」感染拡大で、医療機関への通院が減少し、調剤報酬が大幅に落ち込み、資金繰りが悪化。リファイナンスの調整も難航し、グループ8社とともに事業再生ADRを申請した。

クラフト株式会社とともに事業再生ADRを申請した8社は以下の通り。

クラフト本社株式会社(東京都千代田区)
クラフトホールディングス株式会社(東京都千代田区)
クラシス株式会社(東京都千代田区)
ハルカ合同会社(東京都港区)
合同会社みさき(東京都港区)
株式会社万葉(東京都品川区)
アドバンス株式会社(熊本県人吉市)
有限会社すみれ(千葉県大網白里市)

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